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2009年5月31日 (日)

突然のお別れ

水中写真家の山本典瑛(やまもとのりあき)さんが、有明海に車で取材に向かう途中の「道の駅」で亡くなられました。61歳の若さでした。

あまりの突然のことで声を失いましたが、いったい何が起きてしまったのかはわかりません。

山本さんには2度ほどお会いしていますが、とても穏やかな紳士な方でした。一度はひょっこりぼくの事務所に訪ねてきてくれたこともありました。

タコやイカなどの生態写真では第一人者として、数多くの作品を世に発表されています。とくにマダコのハッチアウト(赤ちゃん誕生)の決定的な作品は、プロといえどもそうそう簡単に撮れるものではありません。

足しげく何度も何度も同じポイントに潜って観察したご苦労が、素晴らしい作品を生み出したと言えるでしょう。ついにハッチアウトと対峙した山本さんの感動が、作品を見るぼくにまでつたわってきます。

山本さんはいつもどこに行くにも車で移動していました。いつも寄り添うように愛犬が一緒でした。確か山梨の猟犬、甲斐犬だったと記憶しています。

甲斐犬は飼い主にしかなつかないとも言われています。一度、知床半島のロケ現場で山本さんと愛犬に出会ったことがありました。犬好きのぼくがかわいらしいワンちゃんに近づいたとき、この子は誰にもなつかないから、と言われました。

その数分後、一緒に散歩しているぼくと愛犬をみて、目を白黒させていた山本さんの顔が目に浮かびます。

告別式はあいにく仕事の予定があり動かせず、昨日、通夜に参列しお別れをしてきました。祭壇にはかわいらしい愛犬を抱きしめながら、幸せそうに笑う山本典瑛さんの素敵な笑顔がありました。

山本さんの人生最後の旅に愛犬はご一緒だったのでしょうか。ご家族の悲しみに接すると、その問も非情に思えてなりません。

今はただ、山本さんのご冥福を心よりお祈りするばかりです。

2009年5月31日 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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